10年後の君へ
あー…
今日もいつもと同じでつまらない。
たまには衝撃が欲しい。
なんかないの?
同じことの繰り返し、
そんなんで何が楽しいの?
人生って結局退屈じゃん。
今日は憂鬱でそんな事ばかり
考えていました。
母「タイムカプセル届いたよ!」
そんな憂鬱の中、
10年前に母が10年後の俺に当てて書いた
手紙が届きました。
小学2年生の時の
授業参観で俺は10年後の親へ。
親は10年後の子供へ手紙を書く
という事をしたのを覚えています。
そして本日、
それが届いたのです。
憂鬱な毎日。
母は俺に何を伝えたかったのか。
手紙の内容はこちらです。
ーーー
10年後○○さんへ
10年後の○○さんの事を考えると
体も心も大きくなって
私を見下ろしている姿が目に浮かぶ。
淋しくなるから昔話
産まれたての○○
色が白くてよく女の子と間違えられて、
よくスカートをはかせました。
初めての子育て、
なんで泣くの?お腹すいたの?
毎日はらはらびくびくだった。
でも、すごく可愛くて
2歳〜3歳
高い熱がよく出てすぐ吐いた。
当たり前のように病院へ…
点滴する時の大きな泣き声には
よく泣かされてましたね!
お父さん!!
3歳半、妹の△△誕生
毎日飽きずに病院へ来てくれてありがとう。
うれしかった。
お母さん、赤ちゃんはどこから産まれたの?
すごーく不思議な顔で質問!!
迷わず、お腹だよっと答えたら
じゃー○○は背中から産まれたんだー
真面目な顔で答えられたときは
おかしかったなぁー
でも、そんなお兄ちゃんも△△が
かわいくてかわいくて
毎日チュウ〜の嵐でした。
幼稚園の入園式、○○は産まれて初めての
ドキドキ。お母さんもきんちょう〜。
あまりドキドキしたのかおしっこもらした〜
パニックパニック。
たくましく口も返すようになったのもこの頃から。
いつも怒られて泣いて、泣きながら眠って
涙のあとがほっぺに。
あー、怒りすぎて反省!!
幼稚園のの卒園式。感動しました。
我が子の初めてのきんちょうした修了式
一つ一つ大人になった○○を見て
お母さんは涙しました。
○○、入学式
ランドセルが大きい。帽子が大きい。
明日から背おって学校に行けるの?
毎日心配した。
学校から帰る頃を見てよく仕事場からTEL
今日は何したの?楽しかった?
給食全部食べた?
色々うるさいほど聞いたね!!
2年になっていつからかお母さんから
「おかぁ〜」に変わった。
だんだん言葉も仕草も男らしくなって
お母さんの手を振りほどく日も
近づいているのがわかるようになってきた。
お母さん、失敗失敗!!
まだまだ小さいと思っていたけど、
今になってだっこ?おんぶ?できなくなって
一緒に手を繋ぐ時もなくなった。
もっと沢山、沢山だっこしたかった。
これから大人の○○さんへ
今の君は高校生かな?それとも仕事しているかな?
大人の世界は戦いです。争いです。汚いです。
でも、○○からは優しい○○でいてほしい。
ありがとう、ごめんね、
素直な気持ちで表す人になってほしい。
○○はいつまでも、誰よりも、
みんなの一番星でいて下さい。
10年後、ステキな笑顔を
みんなに見せてください。
10年前のお母さんより
父 33歳
母 32歳
○○ 7歳
△△ 4歳
平成15年10月11日
ーーー
友達に笑いながら電話で
聞かせるつもりでしたが、
気づけば泣き崩れていました。
これほどまでに自分を
大切にしてくれる人が
他にいるでしょうか?
自筆の手紙となると想いが伝わります。
母はどの様な思い出これを書いたのか。
俺にどう育って欲しかったか。
それなのに俺は
毎日が憂鬱でつまらない。
退屈な毎日を送っても意味がない。
そんな考えを持っていました。
手紙を読んで親に申し訳なくなりました。
ごめん。
ありがとう。
ごめん。
ごめん。
涙は止まりませんでした。
こんなに泣いたのは久々です。
これからは考えを改めなければならないと
思いました。
皆さんも両親を大切にしてください。
俺はこれから感謝して行きたいと思います。
産んでくれてありがとう。
育ててくれてありがとう。
あと少しだけお世話になります。
そう思って生活したいと思います。